メニュー

9/21は世界アルツハイマーデーです。

[2020.09.21]

こんにちは。副院長の丸山康典です。
今日9/21日は世界アルツハイマ―デーです。

さてアルツハイマー型認知症は超高齢化社会の我が国において非常に大きな社会の課題となっています。
現時点では治療薬としてはわが国では4種類の薬剤が保険収載されていますが、いずれも根治するわけでは無く一般的な患者さんやその家族からのニーズに応えきれていないように感じています。

Lancet. 2020 ;396(10248):413-446. に認知症のリスク因子として12個の要素が抽出されており、認知症に興味のある方の目に留まれば嬉しく思います。

<認知症の12のリスク因子>
1.教育不足
 11-12歳以降の学校教育がなされないことがこれまでの研究から認知症のリスクとなることはわかっています。
日本の15歳までの義務教育の就学率は100%であり、心配ないように見えます。
しかし諸外国に目を向けると、たとえばギリシャの中学生の就学率は86%となっており、この辺は国によって事情もちがうのでしょう。
ただ適切な教育が認知症の予防因子になることは直感的にも想像にたやすいかと思います。
 
2.中年期高血圧
 中年期の高血圧は認知症の相対リスクが1.6倍になるとされています。(Lancet2017.370:2673-2734)
このLancetでは中年期の収縮期血圧を認知症予防のため130mmHg未満にするように提言しています。

3.中年期の聴覚障害
中年期の聴覚障害は認知症の相対リスクが1.9倍になるとされています。(Lancet2017.370:2673-2734)
このLancetでは中年期の聴覚障害のかたでは補聴器の装用をするように提言しております。

4.中年期の肥満
中年期の聴覚障害は認知症の相対リスクが1.6倍になるとされています。(Lancet2017.370:2673-2734)
特にBMIが30以上では有意差のあることがわかっており、BMIが30を超えている場合には気を付ける必要がありそうですね。

その他にも、5.喫煙(1.6倍)6.うつ病(1.9倍)7.運動不足(1.4倍)8.社会的孤立(1.6倍)9.糖尿病(1.5倍)10.過度のアルコール摂取(1.17倍)11.外傷性脳損傷 12.大気汚染

これらの12個のリスク因子が認知症としては明らかであること、そして社会構造や医療提供により修正可能であるという内容でした。


この結果を見てどう思いますか?

これを見た私の感想を書かせてもらいますね。
認知症という人生の高齢期における重要問題に小児期や中年期のライフスタイルや健康状態が関与していること事実に我々は着目すべきではないでしょうか?

私が学生の時に遊んだゲームにファイナルファンタジーⅧという作品があります。
このゲームは通常にプレイしていると終盤で敵が強すぎて詰むのですが、序盤や中盤に少しだけあることをしておくと後半になって優秀なアイテムなどが手にはいって最後まで苦労せずにクリアできるという設定になっています。そのため当時には初見殺しゲームということで叩かれていました。

人生においての認知症も 小児期に教育、中年期に高血圧、聴覚障害、肥満に対して適切な対応を取ることでリスクを下げることができるというわけです。知っているか知らないとでその問題に対して接し方が全然変わりませんか?

今日は世界アルツハイマーデーです。認知症の事を正しく理解するための日です。
もし、このブログを読んでいる人が大切な誰かとこの内容を共有してもらえばと思います。

長くなってしまいましたが、読んでいただいてありがとうございました。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME