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一部の降圧薬はうつ病のリスクを低下させるのか

[2020.11.16]

こんにちは。光明池で糖尿病専門医をしている副院長の丸山康典です。

今日の記事はhypertensionという高血圧の医学雑誌に掲載されていた内容が興味深かったので解説します。
(Hypertension. 2020 Oct;76(4):1263-1279.)

デンマーク人を対象とした研究ですが、370万人の国民登録データをもとに処方頻度の高い41種類の降圧薬と精神科でのうつ病の診断との関連性を認めました。

・うつ病のリスクが増加する薬剤は無し
・うつ病のリスクが低下している降圧薬
エナラプリル ラミプリル アムロジピン ベラパミル
プロプラノロール アテノロール ビソプロロール カルベジロール

このような違いが生まれた原因はどうしてでしょうか?

著者らはうつ病の患者さんでは脳における炎症が認められることがわかっており、降圧薬には血圧を下げる作用以外にも炎症を抑える作用もあることが分かっているため、結果として一部の降圧薬を服用している患者さんがうつ病になりにくかったのではないかということを書かれておりました。

ここからはこの記事に関する私自身の感想になります。
老年期の健康問題のひとつに精神疾患の有無があります。

ただ単に血圧が高いだけで飲んでいる血圧の薬によってうつ病のかかりやすさが影響するというのは興味深い事実です。

うつ病も高血圧症も老年期に認められる重要な健康問題の一つです。

ただ、この研究はデンマークという私たち日本人とは異なる国家、人種での研究ですので日本人に直接当てはめるのは限界がありますが、今後さらに降圧薬とうつ病などの精神疾患の研究が進むことを願います。

今日も読んでいたいてありがとうございました。

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