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β遮断薬の長期投与が肝硬変の代償不全を予防するかもしれない②

[2019.06.05]

こんにちは。今日は先日の予告通り肝硬変に関する気になる記事を紹介します。
降圧薬の1種であるβ遮断薬の長期投与が肝硬変の代償不全を予防するかもしれないという内容です。
Lancet. 2019 Mar 22. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31875-0.
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)31875-0/fulltext

対象は高リスクの静脈瘤のない代償性肝硬変および門脈圧亢進症の201例(18-80歳)
プロプラノロール40-160㎎orカルベジロール25㎎を投与した群を実薬群として、プラセボ投与群と前向き比較を行いました。

 主要エンドポイントは、肝硬変の代償不全(腹水、門脈圧亢進症関連の胃腸出血、顕性肝性脳症の発現と定義)または死亡とし、代償性肝硬変では、代償不全が発症する前の死亡は、ほとんどが肝臓とは関連がないため、肝臓非関連死を競合イベントとしたintention-to-treat解析といたしました。。

フォローアップ期間中央値は37ヵ月。

 主要エンドポイントの発生率は、β遮断薬群が16%と、プラセボ群の27%に比べ有意に低かったという結果でした。
(ハザード比 0.51、95%信頼区間:0.26~0.97、p=0.041)。

 この両群の差は、β遮断薬群の方が
1.腹水の発生が少なかった(9% vs.20%、HR:0.42、95%信頼区間0.19~0.92、p=0.03)、
2.胃腸出血(4% vs.3%、HR:1.52、95%信頼区間0.34~6.82、p=0.61)は有意差なし
3.顕性肝性脳症(4% vs.5%、HR:0.92、95%信頼区間0.40~2.21、p=0.98)にも差はなし。

上記のような結果でした。それでは次回はこの結果に関して解釈や薬学的見地からの考察をさせていただきますね。
今日も長くなってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。

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